夢は願望をあらわす鏡

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それはあってはならないこと。 「大丈夫ですよ」 大翔(ひろと)の左手に、少し大きな右手が重なる。 しろい壁。しろい床。しろいテーブル。 色のない部屋にふたつの本音が飛び交う。 「烏丸(からすま)さん……?」 「大丈夫」 これ以上のおしゃべりはいらないと、大翔の口元に人差し指をあてる。 耳元に熱い吐息が吹きかかり、体温の低い指をからませた。 「ドキドキさせてあげますね」
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