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終わった。
「……ひどい夢だった」
電源が切れたように場面が転換する。
少し長めの前髪を気だるげにかきあげる彼――宇佐美 大翔は、疲れ切った声をしぼりだした。
「よりによってなんで烏丸さん……あー、烏丸さんなんかゴメンナサイ」
目を細めてあたりをみまわす。
暗くひろい空間に大翔はたっていた。すんだ空気で心地いい。まわりには光る板状のものがたくさん置いてある。
「早く忘れて次の夢にいこう……」
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