1章 ー無くなる平穏ー

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寒気がする。 俺のせいじゃない。 俺は無関係だ。 昨日吉積先生に呼び出されたのは確かだ。 でも、吉積先生とは合っていない。見つけられなかったのだから。 何故俺は心の中で言い訳しているのだろうか。 「縄文? どした? 顔色わりーげど…」 「え? あぁ…そうか? 気のせいだろ?」 「そか。でさー、お前昨日呼び出されてたんだから何か心当たりねーの?」 ねーよ!と俺は出来る限り自然に返事したが、どこか不自然だったのか吉本くんは不思議な顔をした。 しばらくして、校門に先生がやってきて今日は休校になった事を説明した。 吉本くんにこれから遊びに行こうと誘われたが、気分が悪くなってしまったので真っ直ぐ家に帰る事にした。
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