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先生の顔から笑みが消えたのがハッキリと分かった。
「昨日…?」
何か良くない事を聞いてしまったようだ。
しかし、ここまで聞いてしまった以上、後には引けなかった。
「…はい。なんかパトカーが来て学校閉鎖されてたじゃないですか」
「……」
少しの沈黙が俺に恐怖心を与える。
何という緊張感だろうか。
俺はそんなにも聞いてはいけない事を聞いてしまったのだろうか。
少しの沈黙の後、吉積先生が口を開く。
「昨日はパトカーなど来てないよ。学校も普通にあったろ」
「えっ」
その言葉は冷たかった。まるで感情の篭ってない言葉。
吉積先生から聞き出した事より、その感情の無い言葉の方が気になった。
そして先生は続ける。
「放課後残れ。教室で待ってろ」
まるで氷の様な冷たい言葉。
「絶対、帰るなよ」
俺は完全にのまれていた。
吉積先生のプレッシャーに。
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