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「おい」
自慢じゃあないが、というより自慢にならないが、由依ちゃんは俺の初恋である。
「おいって」
確かに小学生低学年の時にクラスメイトの男子達の〝お前好きなやつ居る?″〝俺A子ちゃん! お前は?″
という流れで何となく答えた女の子をなんとなく目で追ってたのは懐かしい話だが、実際その子が本当に好きだったのか? と、問われるとそれはNOである。
「おーい!」
小学生男子の見栄だったのか、それとも気の迷いだったのかは定かではないが
「おーい、縄文~。」
それは恋じゃあない。
「ぼーっとしてんじゃあーねぇ!!」
刹那。
俺の頭に衝撃と同時に激痛が走った。
激痛疾走…ショックドライブと名付けよう。
「アタシの授業はつまらんか?」
「…すみません…」
この方は古文の先生、吉積 涼子(よしづみ りょうこ)先生(29)独身アラサー先生である。
なかなかのナイスバディで男勝りの美人。男子からの人気もあるが、圧倒的に女子からの支持か高い。
しかし、俺はこの先生が苦手である。
俺のモブキャラ属性を弄られキャラ属性に持って行こうとする、言わば俺の天敵なのだ。
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