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「お前、アタシの授業真面目に受ける気あるのか?」
「まぁ…はい」
「いっ…つも!ぼーっとしやがって…まぁいいや、お前放課後アタシん所に来い。特別授業だ嫌とは言わせないからな」
「……」
「返事は?」
「…はい」
ほとんどの先生は俺が授業中にぼーっとしていても気づかない。
寝てる訳じゃないし、携帯をいじってる訳でもない。
ただ、ぼーっとしてるだけ。
ぼーっと隣の由依ちゃんの事を考え…ては、いない。
俺は真面目に授業をぼーっとしているだけなのだ。
でも吉積先生だけは、何故か俺の事を凄く見ている。
事ある毎に俺を当てる。
俺が目立つ。
俺が俺でなくなってしまう!
俺は誰だ?
アイデンティティクライシス!
そう。別に吉積先生の性格が苦手な訳じゃあない。
俺を気にする所が苦手なのだ。
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