1章 ー無くなる平穏ー

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放課後になった。 俺は職員室に居る。 吉積先生は職員室に居ない。 何故だ。 「あー、縄文くんにこれ渡してって頼まれてたネー。ハイこれ」 バーコード頭の先生がメモ用紙を渡してくる。 それを軽くお礼を言って受け取る。 誰だっけこの先生… 失礼しましたと言って職員室を出てメモ用紙の内容を確認。 〝下校時刻までにアタシを見つけてごらん!ヒントは無しだ!出来なきゃお前の夏休みは無くなる。″ なんと! こんな理不尽が許されるのか!? と言うより、先生にそんな権力が有るなんて知らなかった! 情報の改ざんでもしようと言うのか… 時間を確認する為に、腕時計を見る。 15時17分 ちなみに我が公立吉里高校の下校時刻は18時。 まだ3時間弱ある。 だが、俺は考えた。 いくらノーヒントと言えど、3時間もあれば学校の全てを探せるだろう。 ならば普通の場所、教室などには居ないだろう… 鍵が掛かっている場所…屋上や視聴覚室など。 あるいは、これは考えたくないが学校外とか… …暇なんだなー先生って。仕事しろ仕事。
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