1章 ー無くなる平穏ー

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朝。 朝は苦手だ。 と、言うより目覚まし時計のアラームで起床するのが苦手だ。 遅刻は今のところ0だが、いつ遅刻してもおかしくないくらい俺はいつもギリギリに登校する。 5分、早く起きればかなり楽になるのだが、何故朝の5分の睡眠とはあんなに魅力的なのだろうか。 5分の睡眠など、肉体的にどのような作用があるのか。 俺には大した効果が得られているとは一度も思った事はない。 にも関わらず、毎回起床の選択肢を選ばずに5分の睡眠を選んでしまうのだ。 電車通学の俺にとって、5分遅れただけで結果的に15分の遅れに繋がる場合も有るのにだ。 …乗り換え的にね。 そういえば、電車の中の電光掲示板のニュースで見たのだが近々、皆既日食があるらしい。 太陽と地球の間に月が重なり、月が太陽を隠してしまうあれである。 これを逃すと次は100年以上起きないとか。 普段から、皆既日食超見たい! と思ってない俺でもやはり気になるニュースだ。 と、そんな事を考えていたら学校に到着した。 校門の前には沢山の人。 なんだこれ? 門が閉まっている…
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