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はっきり言うと、朝のどたばたとした雰囲気のなかでゆめうつつに学校の準備をしている私はいつも邪魔もの扱いされる。 そんなわけで身支度もほどほどにすぐに外におっぽりだされた。なんだか不憫だ。弟はもっとゆっくりしているのに。 いつものように、悠々と通学路を歩いていく。雑草を力強く踏みしめながら。たまに聞こえる鳥のさえずりが自由なものの特別な声に聞こえて勝手に腹ただしくなってきた。 うらやましい。のうのうと生きています、みたいな鳥が。なにも重いもの抱え込んでなさそうな鳥が。 真っ青な空に吸い込まれるように伸びている桜の木にとまっていた黒い小鳥を、恨めしい目をしてにらんでやった。 全くせいせいしなかったけど。 一人で歩く道は、なんだかいつもよりも広かった。
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