終焔~しゅうえん~
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ふいに彼女が窓の外に目を向けた。 つられるように、僕もそちらを向く。 冷たい日射しが、葉を落とした木立に注いでいる。 ただ、それだけの風景。 ひどく寂しい。 「外に……行きましょう。」 ゆらりと彼女が立ち上がる。 僕は細い肩にガウンをかけてやり、自分も同じものを羽織った。 心が凍えている僕らは、外気の冷たさなど、もはや判らなかった。 裸足で落ち葉を踏みしめて。 進む、進む。
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