0人が本棚に入れています
本棚に追加
「聞かないよ。あなたは私の患者だからね。患者に負担与えるのは、医者じゃないでしょ。」
「でも、俺、治療費持ってない。」
「いいよ。私が勝手にやったことだから。」
「それでも俺は患者なんですか?」
「私は、医者だから、目の前で怪我してる人がほっとけないのよ。だから、お金どうこうじゃなくて怪我をして私にあった人はすべて私の患者なのよ。まあ、一種の職業病だね。」
私は、ははと笑った。
彼は、少しだけど口角をあげて微笑んだ。
「元気になってもらえてよかった。怪我も病気も治すための一番の薬は笑顔だからね。」
そう言って私は笑顔を見せた。
「…先生は名前なんて言うんですか?」
最初のコメントを投稿しよう!