鎌田新

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 私は、おもしろい男ではない。  私の評判を聞けば、一言目はみな同じだ。 「真面目なんだけど……」  後に続く言葉も大体同じ。 『つまらない』か『頼りない』かそんなところだ。  でも……。  そんなことは、誰よりも私が良く知っている。  そして……『真面目』っていうのも、実は間違ってる。  私は怖いのだ。  周りの眼が……。  要らない奴と思われるのが……。  だから、仕事に関しては完璧を目指す。  時間がかかっても文句を言われないだけの仕事をこなす。
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