最終廻 愛の記憶

61/65
5197人が本棚に入れています
本棚に追加
/462ページ
「まぁ、こんな場所で言うのもおかしいんだけどさ……。 俺に残っているのは理恵だけだ。 それにきっと理恵以上に愛せる人に巡り合うことは無い」 「本当に私でいいの?」 「ハハ、俺が初めて告白したときも、そんなセリフ言ってたよな」 「確かそうだったね、覚えてるよ」 照れた表情で見つめあう二人。 「理恵以外の人なんて考えられない。何年、いや何十年先も、俺についてきて欲しい」 「ありがとう、本当に正人と出会えて良かった。 これからもよろしくね」 目に涙を浮かべる理恵を、正人は力強く抱きしめた。 「これからもずっと愛し続ける。 記憶が無くなっても……どんなに離れていても……俺の命が続く限り」 二人は寄り添い、手を繋いで歩き始める。
/462ページ

最初のコメントを投稿しよう!