何の冗談?

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森に入ればものの1分程で一匹の野良ウサギを見つけた まぁ見つけたのは紅雀何だけど ぴゅーっと飛んでピチチチと鳴けばあーら不思議、獲物はっけーん 『まず一匹っと』 音を立てないように太ももに巻いてあるベルトから投げナイフを一本手に取る ウサギが草を食べようと頭を下げた瞬間を狙い、ピュっとナイフを投げると見事に命中 獲物を縛り腰にぶら下げ次の獲物を探す 『ふー・・・』 10分程探し回ってウサギ4匹に鹿が2頭 ももが食べるとしても十分な量だ 両手に獲れた食料を担いでさっきまでいた河原へ戻ると、ももが器用に蒔きを咥えて火の番をしていた 「おっ、早かったね柊」 不意に後ろから声をかけられびっくりして振り返ると咲ねぇが手に黒光りする石を抱えて立っている 「ここら辺の鉄鉱石は純度が高いからいい鍋が造れそうだわ」 ふふふ、と楽しげに笑いながら地面の石をどけて鉄鉱石を置くとその上に手をかざす 「メイク」 そういうとポウッと鉄鉱石が光に包まれてパチパチと小さな電気が発生すると、ズズッと石が変形し始め、簡単な囲炉裏と鍋が出来上がる
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