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「誰だったかな…I Love youを月が綺麗だって言った人…」
ヒカリの言葉にあの頃の記憶が甦る。
「私ね、独り暮らしでしょ?正直、大学辞めて帰ろうとしたこと何回もあったの。
必死で勉強して…希望の大学に入ったのに、何の為にココにいるのか解らなくなって…
独りで寂しいし、道に迷ってばっかりだったし…いつも誰かに迷惑かけてばっかりだった。
お祖母ちゃんの事もあって…色んな事がどうでもよくて、逃げて帰ろうとしてた。
ユウが…あの日一緒にいてくれなかったら、今の私はナイと思ってる」
月を見るヒカリの横顔は穏やかだったけど、俺の内心は言葉にならないくらい驚いていた。
ヒカリはいつも明るくて、みんなの輪の中にいた。ミカコのようなリーダーではなかったけれど、男女問わず人気があった。
ヒカリの内にそんな思いを抱えていたなんて…近くにいたのに気づかなかった。
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