6/22
前へ
/56ページ
次へ
 日が沈む頃、洒落たイタリアンレストランの2階を貸切っての二次会。現れたヒカリに目を奪われた、俺。 白いヒラヒラしたワンピース、それ大丈夫ってくらいヒールの細い高い靴。 ヒカリが歩くと膝小僧よりも上の位置でヒラヒラする。 「今日のひーちゃんはスゴいから」 背後からのミカコの言葉に眉をひそめた。 「何企んでんだよ」 「なにも。ね、綺麗になったでしょ?モテるのよ。ちょっとは後悔したんじゃない?」 楽しそうに話すミカコは、座る場所に迷っているヒカリを呼んだ。 「ひーちゃん、ココおいでよ」 「おぃ、止めろよ」 慌てる俺にミカコはヒカリに笑顔を向けたまま、低い声で言った。 「アンタの為じゃ無いから」 ヒカリはヒラヒラさせてミカコに近づいた。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

119人が本棚に入れています
本棚に追加