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 時間が過ぎ、次の店に移ろうと店内はざわついていた。 「次、行くの?」 俺の問いにヒカリは席を立つ素振りもなく、力なく首を横に振った。 そんなに飲んでないと思っていたのに… 「ひーちゃん、酔っ払ってる?」 ヒカリの顔を覗き込んだ。 「やっと…名前、呼んでくれた」 「は?」 「ユウ…帰ろ?もぉ帰りたい…」 甘くかすれたヒカリの言葉に、酔いが醒めた。 「行くぞ」 細い腕を掴む。 冷え性の彼女の体は、エアコンにさらされて冷えていた。 「バカ。冷えてる」 着ていたシャツを脱いで、ヒカリに掛けて手を繋いだ。 「ふふふ…あったかい」 俺の背中に半分隠れるように歩くヒカリは恥ずかしそうに笑っていた。
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