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少女の指に停まった黒眼蝶は、黒い気体となって消えた。
「それで、何でここにいるの?
もしかして、かつての自然界について知りたくてここに来たのかな?もやしのヒューマプラントさん」
「あああああ!!またもやしか!
そんなにもやしか俺は!!殆どの子が間違えてるよ!」
「え?違うの!?」
ささげは驚いたように瞳を丸めた。
ーーこれがまた、ささげに限らず、もやしもやし言う子は冗談で言っているように見えないからあまり強く怒れないのだ。
「……ホントだ。君、二酸化炭素出てるね」
「何を当たり前の事を?」
「知ってた?ヒューマプラントって、地球環境に何の影響も及ぼさないように作られてて、呼吸する時でもそういう物質はいっさい出さないんだよ?」
と、ささげはアブノーマルな事を得意気に言ってみせた。
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