1-2 白櫻庭園

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「そ、そうだったんだ……」 あの"さくらさんの特別青空教室"では言われなかったことだ。 現実的に考えてあり得ない事実なのだが、今は、もはや現実世界かどうか定かでない自然界という世界にいるのだ。何でも信じられる気がする。 「……それで、ささげの方は何でこんなところにいるの?」 「……。何でだと思う?」 「さあ。わからないから聞いてるんじゃないか」 きっぱりそう言うと、ささげは何か深く考え込むように腕を組んだ。 「まあ、あたしは……。昔の自然界での事を思い返していた、と言えばいいのかな。 それで君、自然界の歴史について知りたいのかな?」 そのつもりでこの階段を降りたわけではないのだが、すこし興味がわいた。 これからずっとお世話になる世界だし、歴史について知っておくのも悪くない。
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