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……。
ーー王たる身分の割に……何というか、ずいぶんラフな格好をしているような……。
王と聞いて豊は、王冠を被り、威厳のある髭を生やし、豪奢な身だしなみをしたおっさんを浮かべていたが、現実は正反対だった。
年はあまり離れていないように見えるし、髭はもちろん生えていない。
夏休み中に家で篭る高校生のような身だしなみをしつつも、首から上はまるで少女漫画に出てくる王子様のよう……だが、不器用そうな仏頂面。
豊はかたまった。
「おい貴様。……」
風雅は細い双眼で豊を睨み、椅子から立ち上がった。
「……は、はい?」
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