120人が本棚に入れています
本棚に追加
髭なんかなくても十分威厳があった。思わず怖気付いて、半歩下がる豊。
ーー王なのだから、当然人間かヒューマプラントかなんてすぐに区別できるだろう。
やはり人間がここにいてはだめなのだろうか。それとも、見た目が醜いから咎められているのだろうか。
「常識を知らんヤツだな。扉を開ける前には必ずノックするものだろう。びっくりするだろ?」
「え?……す、すみません」
散々ネガティブ思想を繰り広げていた中での、まさかの些細なお咎め。とんだ拍子抜けだった。
風雅は呆れたようにため息を付くと、椅子に腰を下ろした。
最初のコメントを投稿しよう!