1-2 白櫻庭園

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髭なんかなくても十分威厳があった。思わず怖気付いて、半歩下がる豊。 ーー王なのだから、当然人間かヒューマプラントかなんてすぐに区別できるだろう。 やはり人間がここにいてはだめなのだろうか。それとも、見た目が醜いから咎められているのだろうか。 「常識を知らんヤツだな。扉を開ける前には必ずノックするものだろう。びっくりするだろ?」 「え?……す、すみません」 散々ネガティブ思想を繰り広げていた中での、まさかの些細なお咎め。とんだ拍子抜けだった。 風雅は呆れたようにため息を付くと、椅子に腰を下ろした。
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