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林檎に見捨てられた豊は一人で白櫻館内をぶらぶらと探索していた。
階段を降りた先に、バンダナの女の子を発見。箒でゴミを払っている。掃除中らしい。
その女の子が階段を降りてくる豊に気づいた。
「あら、お客さん?こんにちは」
「あ、はい、こんにちは」
半ば吃りながらもあいさつを返す。すると女の子は目を細めてジッと見つめてきた。
「あなた、人間さん?」
「え?あ、そうだけど?」
「ふーん。お兄ちゃんには許可されたのね」
少女は箒を片手に、もう片方の手は顎を撫でた。
「お兄ちゃん……?」
「ああ、私はすもも。風雅兄ちゃんの妹よ。よろしく」
「妹さん!?よ、よろしく」
風雅に妹がいたなんて予想だにしていなかったため、少し驚いた。
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