始まりの夢

2/7
前へ
/95ページ
次へ
古今東西、様々な種族がこの世界には生きている。 そして、僕の一族はとある神を信仰していた。 「夢焔殿、ここにいては身体を冷やしますよ。」 「むー?」 僕のお世話をしてくれている葉憐さんの言葉で、僕は振り向いた。 「…はぁ、いつになったら、夢焔殿は人の言葉を覚えるのでしょうか?早く話せるようにと、わざわざ周りのものが人の言葉で話しているというのに…。」 僕は知っていた。 安易に人の言葉を話せてはいけないことを…。 僕は知っていた。 馬鹿らしくても恥ずかしくても、子供のふりをし続けなければいけないことを…。 そう、氷淵に教えてもらったから…。
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加