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「そう…だよね~。」 単純な私は1人で笑っていた。 『結婚したい。』と言った私に彼はすごく喜んでくれていた。 桃香ちゃんも大喜びしてくれて高校生になったら籍を入れようと3人で決めたのだ。 受験の妨げにならない様、桃香ちゃんを第一に考えた結果。 来年、私達は本当の家族になる。 「氷室部長も来年なんだってね~?とうとう独身とはおさらばになるんだ~。」 「そうなんだよね~。毎日浮かれてるもん。」 「同棲するのやめるから!」と言った麻衣。 私とマンションの契約が切れるまで一緒に生活する事を選んだ。 私と彼の結婚報告すると、 「研二と来年結婚する予定だったのよ!私達はいつでも一緒なんだからね!」 と言ってくれた麻衣。 お互いにもう一度幸せになろうと決めたのだ。 「フフフ。幸せそうね~。」 「うん。凄く幸せだよ。」 「あのさぁ~。全然分かんねぇ。」 「すみませんね!説明が下手で!」 幸せモードから一変、地獄に戻された。 前山めぇー! さっきから同じ質問しては何度も聞き返すを繰り返している。 全然仕事が進みませんけど! 「どうすれば理解してくれるのでしょうか?」 「イライラしないの順子ちゃん。皺とシミが増えるよ~!」 と頬を突く前山。 私…コイツ嫌いです! 指導初日でここまでナメられるとは。 部長に相談したいがそういう時に限って猫を被るこの男。 まだ始まったばかり。 我慢よ我慢。
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