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「無理…だぁ~。」
「ママーじゅーちゃーがー。」
玄関で胃のあたりを押さえながら倒れ込んだ私に指を差して麻衣を呼ぶ悠莉。
四つん這いになってリビングへと入る。
「うわ!順子大丈夫?」
「胃が…痛い。」
「なんかそいつムカツクね!」
「もうムカツク通り越して拒否反応出てるし!」
ドンとビールを食卓テーブルに叩きつける。
アルコールのお陰で胃が少し楽になった。
結局1日仕事が進まず前山は定時に帰って行った。
私1人で残業。
早く仕事を覚えて貰わないと私まで負担がかかる。
「研二に相談した?」
「無理。まだ初日だしさ、アイツ部長の前ではちょー猫被るんだよ。だから言っても様子見だけで片付けられるよ!」
「でも続くようだったら順子の体が危なくなるよ?あんたストレス溜めるタイプなんだから!」
麻衣は私の事良く知ってるね。
前の会社では人間関係でストレス溜めて胃に穴が開きかけてた。
ほぼ開いてたか?
「今田君は早く仕事を覚えてくれてたから楽だったんだよね~。顧客持つのも早かったし。それに比べてアイツは…半年かかりそう。」
「担当変えてもらいな?」
「うん。部長に言ってみる。私だけの判断じゃダメだから。」
麻衣に相談すると気持ちがスッキリした。
一応任された業務は遂行しないと。
もうちょっとだけ様子を見よう。
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