あの頃、まだ幼かった僕らは無邪気で

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楓麻の前だけが甘えを出せる場所であり、楓麻はいつでも、何があっても絶対的に悠里に優しい。 ふたりにとって、自分の隣に立つべき人間はまばたきをするくらい当たり前にお互いだけだった。 「ユーリ」 「ん?」 とろりと目蓋が下りてきた悠里の視界を、花びらが掠めていく。   「…何があったんだい?」
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