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そうして腹をさすりながらアパートの階段を上り、こんな時間に帰って来やがってと罵声が飛んでくることを予想しつつ部屋のドアを開けた。
が、予想は外れる。男は居間の卓に相変わらずおびただしい数のビール缶をまき散らしながら突っ伏して寝こけているのだ。
「はぁ…こンの体たらく」
本人が起きていたら間違いなく血管を切らすだろう文句を垂れながら、悠里は散らかった空き缶を拾い集めてゴミ袋に詰め込む。
どっかの誰かのおかげで人が体調不良だってのにいいご身分でいる男にしびれが切れて、とうとう突っ伏した男を揺さぶりお越しにかかる。
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