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「頭、変じゃねえかな?」
「ん、大丈夫だ」
部屋を出たミチ達は早々に校庭へと出た。
結局、ギンタが髪のセットに時間がかかってしまい、集合時間のギリギリになってしまった。
あのくるくるパーマは収まることはなかったが。
校庭には、既に大勢の一年生が集まっている。
「おはようございます。ミチさんギンタさん」
"おはよう"
アンジュとサエも既に居たらしく、ミチ達を見つけると早速近付いてきた。
二人共、厚着ながらも動きやすそうな格好だ。ナップサックではなく、小さめのショルダーバッグをぶら下げていた。
ギンタの提案で、重い荷物は男性陣が持つことになっていた。
「お、おはようっ!」
ギンタが緊張した様子で、背筋を伸ばす。背中のナップサックがガチャガチャと音をたてた。
ミチもおはようと頷く。
この一週間で、この四人で集まることも増えた。
そのおかげか、ギンタはアンジュと敬語抜きで話せる様にはなったみたいだ。それでもまだ緊張してしまうようだが。
暫く四人で盛り上がっていると(といってもギンタとアンジュの二人が主だが)、周りも騒がしくなってくる。
どうやら一年生全員が、校庭へと集まったらしい。
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