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「疲れた…」
数週間(実際は数日)は歩いたのではないかという疲れで、やっと目的の街がみえてきた。
「やっと着いたわ。何か人影が…」
街に人影が二人、何か叫んでいるのが見える。
何を言っているか分からないが、近くに走りよるにつれて、声がだんだん聞こえてきた
「お…い、危ないぞ!!逃げろ!!走れ!!」
「へ??」
振り向くと、キラーマシンからの激しい銃撃を受けた。
街にいた二人はもうだめだと言わんばかりに目を背けた。
――――――――
前方が銃撃による煙りで覆われる
「ノブ……あの人、もう少しだったのに…」
「…よくあることじゃないか…俺達にできることなんて、叫ぶしかなかったんだ」
目の前で散っていった命に肩を落としていると、背後に気配を感じた。
「あなた逹、ありがとうね。後ろから来てるのに気付かなくて、一瞬ダッシュするのが遅れてたら射たれてたわ」
声に驚いてマリアとノブが振り向くと、そこにはさっきキラーマシンに撃ち殺された…はずの女性が立っていた。
「何よ…黙りこくっちゃって」
驚きで開いた口が閉じなかった二人だが、ようやく正気に戻った
「何か分からんけど、たまたまキラーマシンの銃弾が当たらなかったの…か??」
「それしかないわね。まぁ助かってよかったわよ」
まず、二人でこの状況を無理矢理納得させた
「そうだよな!!よかったな!!死ななくて。叫んだかいがあったってもんだ!!」
「生きて街に着ける流浪者なんて珍しいしね。ようこそヘブランの街へ
私はマリアよ。彼はノブ。あなたは??」
「(何かテンプレートみたいな自己紹介ね…名前か…いい名前は……うん!!)名前はフェルミよ。」
この時、
ノブとマリアは、上は肩だけ出た赤のシャツに、動きやすい少し大きめの黒のスカート姿のフェルミを見て
「(なんて言うか…ダサい)」
フェルミはよく分からない渦巻きの模様の入ったシャツと地味な色の長ズボンの二人を見て
「(今分かるのは、人類ファッションセンスは後退してるみたいね…さぞ私の服をカッコいいと思ってるはずだわ)」
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