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ノブと名乗る男性は何やら会う人がいるといい、そそくさと立ち去った。
よほど会いたい人がいるのだろう。
「えっと…フェルミさん」
「あ…私、全然この街の事とか分からないから、教えてくれると助かるんだけど」
よし来た!!とばかりにマリアは手を叩き、頭上を指差した
「そうね、ここはヘブランよ。広さもかなりあるけど、やっぱり空高く造られてる街ね」
歩きながらマリアの話を続けていく
「広すぎて私も行ったことない場所もあるくらいよ」
「そうなの…一番上はどうなってるの??」
「上階層は政府があって、古代装備を持った治安維持軍とかがいるわ。ちなみに私達みたいな下層民は近付く事もできない場所ね」
ここでフェルミは少し気になる言葉があった。
「古代装備って??」
「キラーマシンみたいな技術力が詰まった装備…でいいのかな……宙に浮けるものから、ビームみたいな武器とかある噂よ」
「へぇー(昔の技術品をそのまま利用してる感じかしら…)」
4階辺りまで上がるとマリアが下を覗いてフェルミを手招きした。
覗き込むと、地上に馬を率いた旅の集団に街人…と、ノブが集まり、歓迎しているようだ。
「街から街に旅をしているキャラバンよ。あれはこの辺りでも大きいマグナ隊で、隊長のマグナはノブの憧れってわけ」
少し呆れる気味に言って再び歩きだした。
少しだけ見えたマグナという者はいかにもリーダーシップのありそうな風貌をしていた。
「彼らはキラーマシンには襲われないのかしら??」
「キラーマシンの少ない道を知ってるらしくて…生存率の高いキャラバンね」
もっと詳しく聞きたかったのだが、マリアが満面の笑みになって立ち止まった。
「さぁ着いたわよ!!」
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