一章-出会い-

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ノブと名乗る男性は何やら会う人がいるといい、そそくさと立ち去った。 よほど会いたい人がいるのだろう。 「えっと…フェルミさん」 「あ…私、全然この街の事とか分からないから、教えてくれると助かるんだけど」 よし来た!!とばかりにマリアは手を叩き、頭上を指差した 「そうね、ここはヘブランよ。広さもかなりあるけど、やっぱり空高く造られてる街ね」 歩きながらマリアの話を続けていく 「広すぎて私も行ったことない場所もあるくらいよ」 「そうなの…一番上はどうなってるの??」 「上階層は政府があって、古代装備を持った治安維持軍とかがいるわ。ちなみに私達みたいな下層民は近付く事もできない場所ね」 ここでフェルミは少し気になる言葉があった。 「古代装備って??」 「キラーマシンみたいな技術力が詰まった装備…でいいのかな……宙に浮けるものから、ビームみたいな武器とかある噂よ」 「へぇー(昔の技術品をそのまま利用してる感じかしら…)」 4階辺りまで上がるとマリアが下を覗いてフェルミを手招きした。 覗き込むと、地上に馬を率いた旅の集団に街人…と、ノブが集まり、歓迎しているようだ。 「街から街に旅をしているキャラバンよ。あれはこの辺りでも大きいマグナ隊で、隊長のマグナはノブの憧れってわけ」 少し呆れる気味に言って再び歩きだした。 少しだけ見えたマグナという者はいかにもリーダーシップのありそうな風貌をしていた。 「彼らはキラーマシンには襲われないのかしら??」 「キラーマシンの少ない道を知ってるらしくて…生存率の高いキャラバンね」 もっと詳しく聞きたかったのだが、マリアが満面の笑みになって立ち止まった。 「さぁ着いたわよ!!」
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