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体育の授業が終わり、すぐに携帯電話を確認すると、
さくらからメールが来ていた。
「………」
『剛から電話とメールがあった。
学校に迎えにくるって。』
心臓に針金が刺さったかのような痛みが走る。
" 私が行くまで学校出ちゃ駄目だよ "
すぐに返事をして、
「音無!!」
あまり頼りにならないけど、
サクラと面識のある男子に一緒に来てもらおうと思った。
「なんだよ。こえー顔がますます…」
「一緒に早退して!!」
教室内に響き渡る程、大きな声を出した。
ヒュー!!
クラスの男子が私たちをからかう。
「おまえら、早く帰ってイチゃつけば?」
誤解されたって知らない。
今は、ただ、サクラの身が心配だから、
「わりぃな、今日は俺、帰り約束あるから。」
「えっ」
「一年女子と帰る約束あるから無理。」
ひとり、
また
自己中になっていた。
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