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「眠いよ……あと五分……」
「ダメですよお兄さん。遅刻しちゃいますよ。早く起きてください!」
心を鬼にして言ってはいますが、お兄さんいつ見てもかっこよすぎます。そして寝惚けてる姿が可愛らしいです。私はもう幸せです……。ずっとこのままでいたいです。
「じゃなくて、早く起きて下さい!朝食出来てますから。お兄さん許して下さい」
布団をお兄さんから奪った。5月とはいえ朝は寒いです。布団の保温を無くしたお兄さんは猫のように丸くなってます。だからお兄さん……すみません可愛すぎます!!抱きつきたいです!!けど我慢します。
そしてお兄さんは目を覚ましたのか立ち上がった。
「ふわあっっ……おはよう、春。いつもありがとうな」
「いえいえ、おはようございます、お兄さん」
そうこの人が『梶山 真司(かじやま しんじ)』
私の1つ歳上の唯一のお兄さんです。
私はお兄さんに対して微笑むとお兄さんは頭を撫でてくれました。
「いつも朝食から弁当までありがとう。毎日、春に迷惑かけてしまってるな」
「そっそんなことはありませんよお兄さん、ふわあっ……」
お兄さんが頭を撫でてくれると力が抜けてしまいます。気持ちよすぎるのです。
ですが、こんなお兄さんでも悪い面があります。
そう私にはどう足掻いても勝てない相手がいます。
私から撫でていた手を離したお兄さんは部屋にあるポスターの目の前に立つと。
「おはようっっっっスフィアちゃっっんん!!」
と大声を挙げながらポスターに頬ずりし始めました。
そうこのポスターはアニメのポスターでそのアニメのヒロインが描かれてます。その私にはわからないのですが『スフィアちゃん』というキャラが今お兄さんは大好きみたいです。世間でいう『推しキャラ』?と言うみたいです。
そうお兄さんの悪い面はこの目の前で変な行動をするようなほどの『オタク』なのです。
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