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私が将軍家に嫁いで4年が経ち、私は20歳になりました。
私が嫁いだ当初、今参局は自分自身では私に太刀打ちするのは無理だと考えたのでしょう。
もう三十路に差し掛かってましたからね…。
そこで、今参局は私とさほど歳の変わらない、しかも都でも指折りの美人を何人か、御所様に側室として差し出しました。
女の執念ってやつですか?怖いです…。
最初、御所様もその美人に興味を示してましたが…。
やっぱり美人なだけ。
私の敵ではありませんでした。
嫁いでからも私は色々な書物を読み漁り、御所様とあーでもないこーでもないと議論して、こういう解釈もあるのかと、納得するまでお話したり(2人で熱中し過ぎて、朝までお話してたなんて多々有りました…)、激務の御所様がお疲れの時は、得意の和琴を奏でてやりました。
御所様も、「富子の琴の音は落ち着くのぅ。ずっとこのまま聴いていたい。」言ってくれました。
それから御所様にねだられると、琴や琵琶を弾いて、御所様を癒しています。
私が御所様に言われて一番嬉しかったのは、「富子と居る時が一番安らぐ。」って言われた時ですね。
はい、惚気てますが何か?
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