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「おぅい、降りといで~食事の準備ができたよ~」
「あ、ありがとうございます!すぐにいきます!
じゃ、シルク、夕食の準備ができたそうだから下に降りようか。」
「あぁ、そうだな。」
「ところでシルク、旅の間何を食べていたの?」
「燻製の肉や魚、あとはたまに木の実とかだな。」
「あ、まぁそりゃそうか。」
「私は五男だったから家督を継ぐなんてあり得なかったからな。
しょっちゅう館の外に出ては町でいろいろ学んだよ。」
「けど何で従者の一人も連れていないんだ?
あ、頂きます。」
「んー、面倒だったから、かな?」
「魔物が出たらどうするつもりだったんだ?
流石に一人じゃ無事ではすまないだろうが。」
「あ…すっかり忘れていた。道理で父上と母上と家臣たちが反対するわけだ。
でもなぜ兄たちは喜んでいたんだ?
どっちにしろ私は家督も継がないのに…」
「…また貴族というのも大変だね。」
「まあそうかもしれん。
が、まあ今こんな話をしても飯が不味くなるだけだしこれくらいにしておくが…うむ…この魚は絶品だな。香り高く淡白な味わいだ。」
「おお、若いのに舌が肥えてるね。
この魚はプロコグレスっていってナウサルディア特産の魚なんだ。
なんなら明日の朝もプロコグレスを使った料理にしようかい?」
厨房から宿のおやじさんがこえをかけてきた。(因みに名前はマンネさん。奥さんはフェスさんだそうだ。)
「本当ですか!?
お願いします!」
「ははっ
任せときな。娘の恩人のお連れさんには特別サービスだ。」
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