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「な、治るんですか!」
「ええ。じゃあいきますよ。」
鞄の中から小瓶を一つ取り出し蓋を開けると少女の顔の傍に置き、布を被せた。少し離れているというのにかなり臭う。
「だ、大丈夫なんですよね…」
「勿論です。
お、目が覚めたようですね。」
急いで布をとり小瓶に蓋をして鞄に納した。
「あれ、もう朝?」
「いえ、もう昼間ですよ。」
「ミ、ミーシャ!
良かった…
もう会えないかと思った…」
彼女のお母さんは喜びのあまり泣いていた。
「どうしたんだ……ミーシャ!!
良かった…心配したんだぞ…」
「ねえねえ、変な服のお兄さん、ママとパパどうしたの?」
「うん?
君が3日の間眠り続けたから心配していたんだよ。
では一度失礼しますね。
何かあったらすぐよんでください。」
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部屋を出るとシルクが部屋のすぐ外にいた。
「ねえ、頼むから急に飛び出していかないでくれないか?」
不機嫌そうな顔で言われてしまった。
アルスはごめんと謝ってから今日ここに泊めてもらうことをシルクに伝えた。
「あぁ、やっぱりか。
で、その子は助かるのかい?」
「取り敢えず無事に目を覚ましたよ。
で、一つ相談があるんだけど剣の腕はたつかい?」
アルスはシルクの腰に提げられた剣に目をとめながら言った。
「一応武官だからな。剣の心得はある。」
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