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「ん?あ、ネスラだ。」
「あ、ネスラだ。じゃあねえだろう。
ところで大丈夫なのか?」
「まあ大丈夫だよ。安心してくれ。」
「心配するだけ無駄か。」
「無駄ってなんだ?無駄って…
とりあえずお休み。」
はあ…
寝ちまった。
まあもう夜だしいいか。
「ん?どうしたんだ?」
げ、シルクとか言う奴が起きてしまった。
とりあえずごまかそう。
「にゃにゃ?」
ネルスが首を傾げながら鳴くとシルクは不思議そうな顔をしつつもまた寝台に戻っていった。
それにしてもネルスはシルクが普通の人間だとは信じられない。
どちらかというとアルスやこちらがわに近いように思えるのだ。
「ま、無駄な心配か。」
そう呟くとネルスは篭に布を敷いた寝床にくるまった。
翌日の朝、先に起きたのはシルクだった。
「寝顔はまるで小さな子ども、それも美少女だな…
おい、起きろ!朝だ。」
「ああ…おはよう。」
起こされたアルスは不平こそ言わぬものの、かなり眠そうだ。
「例の花束の送り主の所に行くつもりだと言っていたがそんな状態で大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ。
とりあえず下に降りて朝食をいただこう。
話はそれからだよ。」
「わかったよ。」
下に降りるとおばさんが朝食をすでに用意してくれていた。
今から起こしに行くところだったらしい。
挨拶をして朝食にありついた二人はあんまり早く食べるものだから育ち盛りだねと爆笑されてしまい二人とも赤面したのであった。
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