4、小さな手

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「本当に桜介さんそっくりですねぇ。 一瞬、桜介さんが女装してるのかと思っちゃったぁ、とっても美人さん」 「とんでもない! 瑠璃さんのがよっぽどお可愛らしいですよ」 流石に女装は無いでしょう… たぶん、とっても似合うと思うけど。 「あっ!さんいらないですよぉ」 …流石にお客さまを呼び捨ては難しいんだけど…… でも、クリクリした瞳でキラキラと期待されると断りづらい… 「えっと……瑠璃ちゃん?」 「はい!」 うん、なんか手懐けてる気分かも… そんな話をしながらも、しっかりと知花さまのシャツの裾を掴んでいる。 「るぅちゃん、おいで~?」 「やっ!」 大澤さ…んが両手を広げて呼んでも、離れる気配なし。 「…お気の毒です」 「…分かってくれる~? これじゃあ十夢のペットだよね…」 流石にハイとは言えないけどね。 でも思わず頷きそうになったのも事実だ。 「親子にも見えますけどね」 「親父だと思えば……許せ…ない!」 お父さんでも許せないんですね。 まぁ、この年でお父さんにあんなに甘える女の子も居ないと思うけど。 …この年でって……そう言えば、いくつなの?
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