エピソード1

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扉が開き、二十代半ばぐらいの 狼を思わせる逆立った髪の男が 部屋の中へと入ってきた。 「はぁ、相変わらず凄い魔力探知ですね学園長。 一応、気配はおさえたつもりなんですけど… んで、この子たちが新入生ですか? 実力が中途半端だとうちのクラスではいじめられますよ。」 二人には聞かなかったが 俺と同じくいらつきながら聞いてただろう。 俺らは幼少期からある理由で鍛え続けてきて今の実力がある。 ”弱い””実力不足”は俺らにはタブーだ 「彼らなら大丈夫ですよ。お願いできますか?」 「まかせてください。お前らの担任になる翠風ロウだ。 お前等いじめられても文句言うなよ。俺のクラスでは弱い奴が悪いんだ。」 …態度でけぇな 「俺より強い奴がいたらこの目で見てみたいよ。」 「僕たちに勝てる人なんていませんよ。」 「俺やフェイルならともかく、 ガイアはぜってー負けねーからな。」 俺たちは自意識過剰ではなく、まじで強いのだが、初めて会ったロウがそんなことを分かるはずもなく… 「…ん。いい自信だ。その自信が打ち砕かれないように頑張ってくれ。 後、授業は明日からだから、今日は寮でゆっくりしてな。 では、失礼します、学園長。」 ロウは俺たちに忠告をした後、 学園長に会釈をして部屋から出て行った。
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