音に誘われて

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それから気がついて家路についたのは30分後のことだった。 家に帰っても、聴こえてきた音と少女の横顔は僕の頭の中を支配したままで何も手につかなかった。 学校の宿題をしなければ明日辛いのはわかっているのに、どうしても集中できないので風呂に入って寝ることにした。 布団に入って目を閉じる。 ――あの音を、明日になっても覚えていられるといい。 そう思って僕は深い眠りに落ちた。
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