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「ちょっと~、拓也っ!・・・何で起こしてくれなかったのよ~!」 クローゼットの扉を開け、制服のブラウスを取り出す。 そしてリビングにいる夫に、慌ただしく寝室で身支度をしながら声を掛けた。 「・・・ちょっとぉ、聞いてる?」 ブラウスのボタンを留めながら、夫のいるリビングを覗き込む。 しかし、夫の返事はなく、リビングからは毎朝観ているニュース番組の音声だけが聞こえていた。
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