第一話 日溜まりの日々

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ピピピピッピピピピッピピピピッ 時刻は午前7時。 カーテンの隙間から、淡い朝日が一筋の光となって、部屋を照らしている。 「…~~~っ」 唸り声と共に、ピンク色の毛布からモソモソと手が伸びて、スイッチを切る。 再び静けさを取り戻した部屋で、一人の少女──高町 スバルがベッドから身を起こした。 人形のように整った顔立ちに、空を連想させる青い瞳。それに白雪色の肌。 見事な輝きを放つ美しい銀髪が、腰から少し上迄かかっている。 凛々しさと、不思議な雰囲気を纏った美少女だった。 「ふあ~あ…あ」 スバルは大きな欠伸を一つして、涙の浮いた目を指で擦る。 せっかくの美貌も、寝癖と寝惚け眼の半目で半減してしまっている。 スバルはベッドから降りると、いそいそと着替え始めた。
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