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「スーバルッ」
「おーい、スゥちゃーん」通学路を歩いているスバルの背に、不意に声が投げ掛けられた。
振り返ると、二人の少女が自分の方に駆け寄って来るのが見えた。
一人は、黒髪のショートカットの活発そうな印象を与える少女だった。
もう一人は短いツインテールを結んでいる。
ショートカットの子は立花 ゆかり。
ツインテールの子はサラ・アルファード・富山(とみやま)
スバルのクラスメイトで、幼馴染みである。
「あ、おっはよー。ゆかり、サラ」
二人の姿を見つけ、スバルも嬉しそうに笑顔で手を振った。
「ねーね、聞いてよーすぅちゃーんっ」
いつもテンションの高いゆかりが、これでもかという程の満面の笑顔でスバルの方に寄って来た。
「どうした?ニヤニヤして。なんか良い事あった?」
若干押され気味に尋ねるスバル。
「なんか、街で格好いい人見掛けたらしいの」
後から来たサラが苦笑して説明した。
「へー…で、どんな人だったの?」
その手の話には興味の無いスバルだったが、どんな容姿の男性か、少し気にはなった。
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