姫と守護者

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「…月…?」 水色の髪…メガネ…優しい瞳…白い肌… 伊織だー…私は東雲の背中から降りて、伊織のもとに走って、抱き付いた。 「伊織…っ良かった…!!無事で良かった…!!」 「月…ごめんね、心配かけて…」 人混みの中で抱き付く私達。だけど… 「おい、この女、お前の連れか?」 「…!!」 いつの間にか私達は、5人の男達に囲まれていた。伊織は私を守るように背中にまわす。 「拓真みたいに喧嘩は強くないけど…守るよ、君を」 「伊織…」 雅さん達はまだ来ない…ここにいる守護者は東雲だけー…誰か、助けて… 「放て!!」 ピューン… 「いてぇ!!…石?」 いきなり、野次馬の外から石が飛んできた。野次馬が道を開け、そこには大勢の子供達がパチンコを持っていた。 「屋根上…放て!!」 その声と同時に、屋根の上から多数の石が放たれた。屋根の上にも子供達がいて、その真ん中に人影が現れた。 「原田財閥!!ここは俺達、"月夜隊"の縄張りだ!!ここを荒らせば、俺達が相手してやる!!」
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