決意と覚悟

7/8

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
伊織side 「え~っと…東雲さん…でしたっけ?」 「敬語はいらん。で、なんだ」 僕は…月が去ったあと、その場に残った東雲に話しかけた。 「東雲はさ…どうして月詠守護者になったの?」 「どうして、か…考えたこともねぇな」 「じゃあ、見ず知らずの女の子を守るって聞いて、嫌じゃなかった?」 「そりゃあ、嫌だったよ。ガキの頃は"何で俺が"って思った。だけど、でかくなるにつれて"いつか俺が守るんだ"…そう思うようになった」 「…」 「お前は?あいつの幼馴染みなんだろ?」 「そうだけど…」 幼馴染みを守るのは当たり前ー…だけど、守ってくれるのは、いつも拓真だった… 「僕には、度胸がないんだ…彼女を助けたいと思ってても、足がすくんじゃって…それで、いつも拓真が彼女を守っていた。僕には、彼女を守る資格がない…」 「……はぁ~!!」 東雲は大きい溜め息をついた後、僕の方を向きこう言った。 「ば~か!!資格ないとか言うんじゃねぇよ。原田財閥に絡まれた時、お前はあいつを庇ったじゃねぇか。守るとか資格がないとか…そんなの関係ないんじゃねぇ?」 「……そうだね」 東雲はー…拓真みたいだ…
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加