5.吸血鬼

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「みんなロビーに行きますよ」  佐倉先生からの集合の声だ。  俺達は先生に従いホテルの中へと入っていった。  もちろん恐がられないように、女子3人を先頭にして。 「ふわ……」  内装も豪華絢爛。  隣の新堂や前の平井さん、そして俺が感嘆の息を漏らす。  中はオレンジ色の光が溢れ、入口近くやフロントの床はおそらく大理石。  ロビーには赤い絨毯が敷き詰められ、高級そうなテーブルとソファが等間隔に並べられていた。  大きなガラス窓からは中庭が見え、奥の方にプールなどが設置されている。  天井は吹き抜けになっており、1番上には巨大なシャンデリアがぶらさがっていた。  更に水音がする方に目を向けると、小さな滝が。  どんだけ金をかければこんな内装になるんだよ。  フロントの近くでしばらく辺りを見回していると、手続きが終わったらしく、先生から声がかかった。  そのまま説明を受けるため、ロビーへ移動し、ソファに座った。  うわ!  柔らかすぎて、ケツが沈むよこのソファ! 「じゃあ説明するわね。  部屋はツインとトリプルの2つ。当たり前だけど、男女別ね。  一応隣同士だから、中のドアから行き来はできるようになっています。  貸切にはなっているけど、はしゃぎ過ぎたりはしないこと。  深夜は外に出ては駄目。あとーー」  一通りの説明を受ける。  高等部だからか結構自由だな。
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