エピソード3

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「みんな・・・見てくる」 「・・・あぁ」 短い言葉でも渉には伝わったらしい。 他人からの視線。 私は異様にそれを気にしてしまう。 朝の登校の事があってから、私は一番の注目をを浴びている。 何かを言われたり、聞かれたりするわけでもない。 ただジロジロ見られたり、コソコソと話をされるのは気分的にも良くなかった。 「まぁ、そのうち落ち着くだろ」 「そのうちって・・・」 『いつ?』といおうとした瞬間、ポケットから振動が伝わってきた。 その振動は止まることない。 どうやら電話のようだ。 ポケットから携帯を出すとまだ手のひらで震えている。 電話の相手は、京さんだった。 「出ろよ」 二本目に火をつけながら言ってくる渉。 もしかしたら携帯の画面見て京さんからだってわかったのかもしれない。
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