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でも、車って・・・。
何か嫌な予感がする。
「おはよーさん!」
玄関から聞こえてきた大きな声。
この声は・・・。
「秀さん?」
「おう!優ちゃんおはよー!!」
私達のいるリビングにズカズカと入って来た秀さんは、朝からしっかりと黒スーツに身を包んでいた。
「秀、勝手に入って来るんじゃねぇよ」
「あぁ?なんだよ今更」
「優がいるんだ。少しは気を使えねぇのか」
秀さんの視線が私に移る。
そうジロジロと見られると恥ずかしいのだけど。
「別に裸でウロついてるわけじゃねぇんだからいいだろ?」
「優、支度してこい」
「う、うん!」
そうだ!こんなのんびりしている時間は無い。
リビングから離れ、荷物が置いてある部屋に行き、必要な道具を胸に抱えると洗面所へと場所を移した。
「よかった」
寝起きの姿を京さんと秀さんに見られた事を心配していたが、それほど酷い寝癖はついておらず少し安心した。
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