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夏休み―
というかもう3日で夏休みは終わる。
俺は空を仰ぐ。
澄み渡る青。雲はふわふわして真っ白。
今日も街を歩いて姉である『暗闇 光(クラヤミ ヒカリ)』を探している。
見当たるはずもないのだが、見知った人物に遭遇した。
担任の桃島 拓海(モモシマ タクミ)だ。
21歳という若さで先生をやっていて、実績ももかなりあるらしい。
童顔で高校生にも見られるのが嫌なんだとか。
身長は俺より若干低いから余計に高校生に見られるのか、買い物をしていたおばちゃん達に声をかけられていた。
「可愛いわねーおいくつ?」
「21ですよ!さっきから言ってるじゃないですか!」
「まっさかー!16、17ぐらいじゃないの!」
「だから…!」
「先生何やってんの?」
助けてあげようかな。一応先生であり担任だし。
「え、本当に先生だったの?」
「ご、ごめんなさいねー」
そそくさと散り散りにおばちゃん達がいなくなっていく。
「光輝か…ありがとな。」
「いえ…ぷ…っくくく…!」
思わず笑ってしまった。先生が余りにも可愛すぎてもう担任て感じしないし。
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