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明けない朝は
まだまだ寒い
変わらない日々
今日もまた川を下っていく
濃い霧が薄い青の世界を
幻想的に魅せて
遠くにある山は二人の
過ぎた過去を、
忘れてしまった思い出の
形見のようで
郷愁を思い起こす
それでも舟は止まらない
ただひたすら漕ぎ続ける
二人、流されていく
満たされて
溶かされて
流れるように
沈むように
消えていくように
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