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悪の組織、ネオ・パンチャーの首領が、午前7時にやってきた。
「今日も、よく集まってくれた…悪の怪人ギヘラン達よ!さあ、これから更なる悪事を働いてもらうぞ!」
「ギヘ!」
「ギヘ!」
「ギヘ!」
「ギヘ!」
「はい!」
一斉に、俺の同僚たち…ギヘラン達が、俺の方を向いた。
悪の首領は、コツコツと階段を降りてきた。
「おいッ!!そこの怪人!!」
「ふ…ふぁいっ!!」
「何でお前は『ギヘ!』と返事をしないのだッ!!」
「だって、言いにくいじゃないですか!」
…まずい……まずいぞ…!!首領に口ごたえをしてしまったッ!
サラリー貰えるならば、俺はギヘランとして、カミさんとチビを養っていかなければ…ッ!
「貴様…ッ!!」
「ぎ…ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」
(ち…違いますよぉ、空耳です、空耳)
ヤバい!ギヘラン語と日本語が混ざったッ!
その時、首領がオレの肩に手を置いた。
「なんと!ワシは感動しておる!言い訳をせず、ギヘランたる唸りで答えるとはッ…!
皆の者!点呼の際は、このギヘランの言葉も、入れるのじゃあ…ッ!さん、はいッ」
「ぎ…ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」
「ぎ…ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」
「ぎ…ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」
こうして、一人の怪人によって、悪の組織の合い言葉が、また一つ増えたのであった!!
「ギ・ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」…
【予告】次回・第二話『幼稚園バスを狙え!』
合い言葉は、「ギ・ギヘギハブオオ!ボラビビデフ、ボラビビ」だ!
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